タスカルコラム

イースター

日本でも徐々に知名度を上げてきた復活祭ことイースター。
今年2023年は4月9日(日)です。
たまごやウサギのモチーフが使用されますが、どんな意味があるかご存じでしょうか?

イースターエッグ

クリスマスと並ぶキリスト教徒の一大イベント!

イースターとは「復活祭」とも訳される通り、磔刑に処せられたキリストが3日後に復活した事を記念するイベントです。
キリスト教ではこの復活をキリスト最大の奇跡と捉えているため、クリスマスと並んで最も重要な行事となっています。
そのため、イースターとその前後を「イースター休暇」として学校や仕事が休みになっていることが多いようです。
「Easter(イースター)」という言葉の由来は、古代ゲルマン神話に登場する春の女神「Eoster(エオストレ)」からきています。
春は植物が芽吹いたり、冬眠していた動物が目覚めるなど「復活」とイメージが重なる部分が多いですよね。そのため、イースターには春の訪れを祝う意味合いもあるようです。
日本では某有名テーマパークが2010年ごろからイベントを始めたことで、徐々にイースターが注目されるようになりました。

イースター島

今ではイースターという名称が一般的になりましたが、少し前までは「イースター」と聞けば「イースター島」を思い浮かべる人が多かったのではないでしょうか?
1722年のイースターの夜、オランダ海軍提督のヤーコプ・ロッヘフェーンによって発見されたので、イースター島と名付けられたとされています。
現地語では「ラパ・ヌイ(広い大地)」または「テ・ピト・テ・ヘヌア(世界のへそ)」と呼ぶそうです。

イースター島

イースターが暦を変えた?

冒頭でもお伝えした通り「今年」のイースターは4月9日です。イースターは年によって日にちが変わります。ではどのように決まるかというと…
「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」となっています。
口頭なら間違いなく聞き返していますね。
ただし、4月9日はグレゴリオ暦を採用している西方教会(カトリックやプロテスタントなど)での日程で、ユリウス暦を採用している東方教会(正教会など)では4月16日となっています。
採用している暦が違うので上記のような差が生じます。
現在、日本を含む多くの国と地域で使用されている暦は「グレゴリオ暦」ですので、冒頭ではあえて4月9日と書きました。
実はこのグレゴリオ暦、イースターがきっかけとなって開発されたと言っても過言ではありません…。
キリスト教徒にとって大イベントであるイースター。その日程を決める春分の日を正確に求めることもまた重要な事柄でした。
しかし、グレゴリオ暦以前に使用されていたユリウス暦では、実際よりも年間で11分以上ものずれがありました。
たったの11分?と思いますが、1280年間で10日ずれることになります。ユリウス暦が使用されていた約1500年間を考えると、さすがに無視できない程の差が生じていたようです。
そこで、より正確な暦を!と改良されたのが現在のグレゴリオ暦だったのです。
暦を作ってしまうとは…キリスト教徒にとって春分やイースターがいかに大事な日であったかが伺えますよね。

たまごとウサギと過ごすイースター

イースターのイベントに欠かせないアイテムと言えばたまごとウサギです。
それぞれにどんな意味があるのか?また、イースターの過ごし方をご紹介します。

〇たまご

たまごは命が誕生するものであり、生命や復活の象徴とされているため、イエス・キリストの復活を最も連想させるものと言えます。
「イースター・エッグ」はイースターに出される彩色や装飾を施したゆで卵のことで、国や地域によって描かれる模様や施される装飾が異なります。
また、このたまごを庭や室内に隠して子供たちに探させるゲームを「エッグ・ハント」、スプーンなどでたまごを運んで速さを競うレースを「エッグレース」と呼びます。
どちらもイースター休暇中ならではの遊びです。

〇ウサギ

ウサギはこどもを多く産むことから子孫繁栄の象徴とされています。
「イースター・バニー」とはイースターエッグやお菓子を運んできてくれると言われているウサギのことで、贈り物をくれるという点ではサンタクロースと似ていますね。
欧米ではイースターが近づくとイースター・バニーをかたどったお菓子が店頭を彩ります。

この他にもイエスが最後の瞬間に受けた痛みと苦しみは、汗となり、すべて白いユリに落ちたという伝承から、白いテッポウユリを「イースターリリー」として飾る習慣もあります。

パンケーキレースのち四旬節。四旬節のちイースター。

キリスト教徒の間ではイースター前の40日間を四旬節と呼び、この期間は卵や脂肪分のある食材などは贅沢な食べ物とされ、食べることが禁じられていました。
四旬節の始まる前日は「パンケーキデー」と呼ばれ、卵と小麦粉を使ったパンケーキを食べ、翌日からの断食に供えようという習慣があります。
イギリスでは食べるだけでなく、フライパンを持ち、パンケーキをひっくり返しながら走る「パンケーキレース」が開催されます。
参加者は大人も子供もエプロンと三角巾を着用しなければならないという、どこまでも愉快なイベント。実際に見てみたいです。

イースターに何食べる?

イースターではクリスマス同様にご馳走を食べる習慣があります。
地域によってメニューは様々ですがモチーフとなっている卵を使った料理や肉・乳製品が多く並びます。
代表的なものをいくつかご紹介します。

〇デビルエッグ

ゆで卵を半分に切り、黄身をマヨネーズやピクルスなどと潰しながら和えたものを白身のくぼみに盛り付けた料理。
アメリカでは非常にポピュラーなメニューです。
また、スウェーデンにも、ゆで卵をニシンの酢漬けやアンチョビなどと食べる文化があります。

〇ホットクロスバンズ

レーズンやスパイスの入ったイギリスのパンで、上に十字架をかたどった模様が施されています。
伝統ではイースター前の金曜日「グッドフライデー」に食べるそうです。

〇子羊

キリストは「世の罪を取り除く神の小羊」と表されることもあり、子羊は平和や純潔を意味します。
羊とキリスト教は深い関係があることから、イースターにも取り入れられることが多いようです。

〇オスターブロード

ドイツの円形のパンで、ウサギ型に成形したものはオスターハーゼと呼ばれます。
どちらもイースターの時期に朝食やおやつとして食されます。

コラム担当者(杉村)のオススメ商品

  1. ソーセージミートに牛タンを散らし、
    肉で織り込みました。

  1. ウインナー盛り合わせはこれ1パックで
    出来上がり!

  1. 生卵をボイルし、殻を剥離後、選別し
    缶に詰めた容器詰加圧加熱殺菌食品です。

  1. マイルドな口あたりの甘酢に漬け込み
    ました。

  1. オードブル、ピザのトッピングソース
    の風味付けに、幅広くご使用下さい。

今回はイースターを特集いたしました。
各地のテーマパークや遊園地、百貨店やミュージアムなどでもイースターイベントが開催されているようです。イベントに参加してイースター気分を体験してみてはいかがでしょう?
催し物以外にも市販のお菓子がイースター仕様になっていたりするので、お買い物の際にチェックしてみるのもいいかもしれません。
最近は鳥インフルエンザの影響で卵不足が深刻になってきましたが、1日も早い「物価の優等生」の「復活」を願って4月9日を過ごしたいと思います。

最後までご覧頂き、ありがとうございました。
引き続き、ちょっと役立つ情報をお伝えしていきます。

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