タスカルコラム

レトロで新しい!ボンボンって何!?

今回は巷を賑わせている懐かしのお菓子ボンボンを特集します。
関東限定かつ特定のコンビニだけで販売されたシャインマスカット味のボンボン菓子がSNS上で話題となり、入手困難と騒がれています。
そんなZ世代を熱狂させるボンボンとはどんなお菓子なのでしょうか?

ボンボン菓子

ボンボンって何?

ボンボン(bonbonまたはbon-bon)とはフランス語で「良い」や 「美味しい」「楽しい」を現すbonを2つ重ねた言葉です。 お菓子のボンボンは砂糖から作られた殻で具を包んだものを指します。
カリッ、しゃりっとした結晶の中からとろりと甘いシロップが口の中に広がる正しく「美味しく」「楽しい」お菓子です。
1600年頃、トスカーナからフランス宮廷に嫁いだマリー・ド・メディシスお付きのイタリア菓子職人が作った砂糖菓子が「ボンボン」と呼ばれるようになったのが始まりです。
ボンボン菓子を入れるための容器をボンボニエールと呼ばれ、専用容器が開発されるほどボンボンはフランス宮廷に愛されたお菓子というわけです。
元々はアーモンドを包んだものを指してボンボンと呼んでいたそうですが、現在はフルーツやナッツ、キャラメル、グミ、ガムなど、キャンディ状のお菓子の総称となっています。

ボンボンショコラ

「ボンボン」と聞いて日本人が最初に思い浮かべるのはボンボンショコラやウィスキーボンボンではないでしょうか?
バレンタインの季節になるとデパートや専門店にずらりと並ぶ一口サイズのチョコレート「ボンボンショコラ」も上記のボンボン菓子の仲間です。
ボンボンショコラのは砂糖の代わりにチョコレート(クヴェルチュール)で具をコーティングしたものです。

ボンボンショコラ

ウィスキーボンボン

ウィスキーボンボンはボンボンショコラの中身にウィスキーと糖液を合わせたものを使用します。
また、ウィスキーに限らず様々なリキュールが使用されるので、総称してボンボン・ア・ラ・リキュールと呼ばれます。
日本ではロシア人菓子職人のマカール・ゴンチャロフが神戸でチョコレート店を開業したことでボンボンショコラやウィスキーボンボンが広がっていきました。
現在では日本酒や泡盛を使用した日本ならではのボンボンショコラも人気となっています。

ウィスキーボンボン

ウィスキーボンボンで飲酒になる?

飲酒に関しての法律は飲料にのみ適用されつため、20歳以下でも罪に問われることはありません。但し、お酒はお酒ですので子供は食べない方が良いでしょう。
また、計算上約73個食べるとと酒気帯び運転の基準を超えると言われています。
そんなに大量に食べるわけない!とは思いますが、お酒に対する反応は体質や体調によるため「飲んだら乗らない」同様、「食べたら乗らない」を心がけましょう。

飲酒運転

ボンボンの作り方

〇なんちゃってボンボン菓子の作り方

最近はなかなか見かけなくなったボンボン菓子ですが、例のボンボン菓子を再現すべく、SNS上で話題となっているのがグミを使用した即席ボンボンのレシピです。
用意するのは外側が固いグミと電子レンジ、お皿です。
お皿に数個のグミを並べ、電子レンジ500~600Wで約20秒。グミの中が溶けてボンボン風の食感になるそうです。
ただし、グミが破裂したり熱くなりすぎてやけどの危険があるため、お試しの際は十分ご注意ください。
また、琥珀糖を電子レンジで温める方法もあるようですが、個人的にはもったいない気がします。琥珀糖ってなあに?という方はコラム「寒天」で紹介していますので併せてお読みください。

グミ

〇ボンボン・ア・ラ・リキュールの作り方

リキュールの代わりにシロップを使用すれば子供でも食べられるボンボンが作れます。温度を見たり、タイミングが難しいところもあるようですが、材料は意外とシンプルなので試してみてはいかがでしょうか。
   <材料>
   グラニュー糖 150g
   水あめ 3㏄
   水 50cc
   リキュール 50cc
   コーンスターチまたは片栗粉または粉糖 300g

   <作り方>
   ①バットにコーンスターチを敷き詰め、型となるくぼみをつくる。
    (深さは1.5~2㎝程度です)
   ②片手鍋にグラニュー糖と水あめと水を入れ、混ぜてから火にかける。
   ③120℃になったら火を止め、リキュールを入れる。
   ④片手鍋をもう一つ用意し、交互に移し替えて攪拌する。
   ⑤少し透明感がなくなってきたくらいで①の型に流し込む。
    (シロップが固まる前に流し込みましょう)
   ⑥表面が固まったら上からも粉糖をかける。
   ⑦6時間ほど静置したら上下が反対になるようにそっとひっくり返し、
    更に数時間したらコーンスターチから取り出し、出来上がり。

色を付ける場合は③の段階で、ごく少量の食紅を加えてください。
型に流し込んだ後はゆっくり冷ますと失敗しにくいです。あらかじめコーンスターチの型をオーブンで焼いておいたり、室温が低い場合は⑥の後にオーブンの発酵機能などを使用すると良いそうですよ。
また、リキュールの代わりにシロップを使用すればノンアルコールボンボンができますので、お菓子作りがお好きな方は試作してみてはいかがでしょうか。

〇シャインマスカットを使ったボンボン風スイーツの作り方

こちらはそのまま食べても美味しいシャインマスカットをボンボン風にアレンジする方法です。
   ①シャインマスカットを房から取り、よく洗う。
   ②水気をふき取り、レモン汁を和える。
   ③グラニュー糖をまぶして冷凍庫で凍らせる。
   ④凍れば出来上がり。

    シャインマスカット

ボンボンに似たお菓子「キュベルドン」

ボンボンのレシピを調べていると、ベルギーに「キュベルドン」というそっくりなお菓子がありました。
かりっとした砂糖の殻とトロっとした中身は同じですが、材料にゼラチンが含まれます。また、キュベルドン(cuberdon)は「鼻」という意味があり、
形もボンボンのようにドーム型ではなく円錐形をしている点が特徴的です。
材料から想像するに、ボンボンと琥珀糖の間か、ややボンボン寄りな食感ではないでしょうか…食べてみたいお菓子がまた一つ増えました。
日本ではまだまだ認知度の低いお菓子ですが、ボンボン人気と共に注目が集まる可能性のあるお菓子です。

コラム担当者(杉村)のオススメ商品

  1. お菓子づくりに欠かせない、素材の味を
    引き出すグラニュ糖です。

  1. 昔ながらの自然な甘味料です。

  1. お料理やお菓子に幅広くご使用頂けます。

  1. 粉状にした砂糖にコーンスターチを
    ブレンドしました。

  1. 9倍希釈の高濃度シロップです。

  1. 芳醇な香り、バランスのよい風味と
    心地よい甘みが特徴です。

今回はボンボンを特集いたしました。
お菓子屋さんでもチョコレート以外のボンボン菓子を販売しているお店はあまり多くないようで、レシピを検索してもなかなか出てこないなあと感じました。
マカロンやシュークリームよりも作るのが難しいとの声もあり、レシピ本等に載っていないのもこういった理由からかもしれません。
とは言え、最近は昭和レトロや純喫茶がブームとなっていますので、入手困難と言われているあのお菓子を皮切りにレトロ菓子・ボンボンの人気が高まり、専門店や失敗しないレシピが出てくるかもしれませんね。
「昭和レトロ」や「喫茶店」にご興味ある方は特集「昭和レトロな喫茶店メニュー」もぜひご覧ください。

最後までご覧頂き、ありがとうございました。
次回も、ちょっと役立つ情報をお伝えしていきます。

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