話題沸騰!せいろ蒸し
今回は2024年からじわじわと話題になっている料理器具「せいろ」に注目!
せいろを使う利点から基本の使い方・おすすめ商品などをご紹介します。
春も間近のこの季節、せいろメニューにチャレンジしてみませんか?

蒸篭(せいろ)とは
竹・杉・ひのきなどを編んで作られた蒸し料理用の調理器具「せいろ」は漢字では「蒸篭」や「蒸籠」と書きます。
中華せいろと和せいろがありますが、どちらも湯を沸騰させた鍋の上に置き使用します。
また、せいろと聞くと「せいろそば」を思い出す方も多いと思いますが、これは十割蕎麦をせいろで蒸して、そのまま提供していたことからついた名称です。
そばに使用されるような四角いせいろは「角せいろ」と呼びます。

〇せいろのメリット・デメリット
今なぜ、せいろが人気になっているのか?せいろを使うメリットとちょっと気になるデメリットをご説明します。
・せいろのメリット
食材を蒸すことで油を使用しないため、ヘルシーなメニューになる。
じっくり火を通すことで野菜などの食材が持つ味を最大限に引き出せる。
冷めても食材が水っぽくならず、味が落ちにくい。
食材をセットした後は出来上がるまで放置でOK。
段数を増やして複数の食材を同時に蒸すことで調理時間の短縮になる。
そのまま食卓に出しても見栄えが良い!
・せいろのデメリット
空炊きすると焦げてしまう。
食洗機&洗剤の使用NG。
カビ予防のために日陰干しでしっかり乾かす必要がある
(歪みの原因となるため日に干す・乾燥機を使用するのはNG)
カビが発生した場合は破棄・交換が必要。
いま注目の理由はヘルシー・おしゃれ(見栄えが良い)・調理の手間が省けるといったところでしょうか。
一方、デメリットは取扱いに注意が必要!という点です。次はせいろの使い方をお伝えします。

せいろの基本的な使い方
〇鍋にお湯を沸かす。
せいろの直径より1~2cm小さい鍋がベストですが、大きい鍋しかない場合は「蒸し板」を置きましょう。
沸き立った湯がせいろに付かない程度の水量が目安です。
〇せいろ全体を水で濡らす。
食材の匂いや水分の染み込みと焦げつき防止のために行います。
〇クッキングシートやキャベツの葉を底に敷き、食材を並べる。
食材の匂いや汁でせいろが汚れるのを防ぎます。
大きな器や皿を入れる場合は布巾がベストです。
〇鍋から蒸気がしっかり出てきたらせいろを鍋の上に置き、蓋をする。
火力は中火くらいで、安定して蒸気が出ているのを確かめます。
アクが強い食材や油分・汁気の多い食材は下の段、蒸し時間が短い食材は上の段に置きます。
〇蒸し時間の目安
一口大のじゃがいもやかぼちゃは10~15分、
ブロッコリーは5~6分、オクラやスナップエンドウは4分、
ほうれん草や小松菜は1~2分。
冷えたご飯は2分が目安です。多少蒸し時間がオーバーしても食材が焦げる心配がないのは嬉しいポイントです。
また、固くなってしまった食パンも1分ほど蒸せばしっとりモチモチの食感になるのでおすすめです。
〇使用後は水で洗い、日陰でしっかり乾かしてから収納します。
上記でもご紹介した通り、歪みの原因となるため日に干したり、乾燥機を使用するのはお勧めできません。
また、洗剤も木材に浸み込んでしまうとカビの原因となるため、使用はNGです。
せいろがカビてしまった場合は残念ですが、衛生面から買い替えが推奨されています。

蒸篭(せいろ)とステンレス製蒸し器、電子レンジの違い
せいろと同じく食材を「蒸す」なら蒸し器という選択肢もあります。ステンレス製の蒸し器なら、せいろほど取扱いにも気を遣うことなく蒸し料理が作れます。
また、せいろや蒸し器のようにお湯を沸かす必要のない電子レンジ調理は更に手軽と言えます。
ここではせいろ、ステンレス製蒸し器、電子レンジの加熱方法の違いと使い分けについてご紹介します。

〇せいろ・ステンレス製蒸し器と電子レンジの違い
そもそも、せいろと蒸し器が蒸気を利用するのに対して、電子レンジは食品に含まれる水分子をマイクロ波で振動させ、その際に生じる摩擦熱を利用しています。そのため上記3つのうち、電子レンジは特に違いが大きいと言えます。
電子レンジは準備時間を最小限に、さらに短時間で調理ができるため、時間のないときや少ない調理器具で料理をする時にたいへん便利です。
ただし、水分を与えながら加熱する「蒸し」とは違い、乾燥しやすい・パサつきが気になる等のデメリットもあります。
またワット数にもよりますが、電子レンジ加熱は食品の温度が急に上がるため、調理時間が長くなると発火や爆発の恐れがあります。そのため、水分の少ない食材や殻・膜がある食品の加熱には不向きといえます。

〇せいろとステンレス製蒸し器の違い
どちらも「蒸気で蒸す」という点では同じせいろとステンレス製の蒸し器。違いはほぼ材質だけのこの2つに違いはあるのでしょうか?
あるのでしょうかと言った手前、もちろん「あります」なのですが、一番の違いは湿度の調節をしてくれるかどうかという点です。
ステンレス製の蒸し器は中の温度が下がると蒸気が水滴になり食品に付いてしまいます。茶碗蒸しやプリンなど、多少水滴が付いても食感や味に影響しないものは蒸し器でも問題ありません。水滴が気になる場合は蓋に布巾を付けておくと水滴が落ちにくくなります。
また、ステンレス製蒸し器は熱伝導が良く短時間で蒸せるので、しっかり加熱したい場合は蒸し器がおすすめです。

一方、木や竹でできているせいろは布巾なしでも水滴も付きにくく、中の湿度を調節してくれるので特にお赤飯やおこわ、点心を作るのに適しています。
さらに、せいろのメリットでもご紹介した通り、そのまま器として食卓に出せるという点もステンレス製の蒸し器にはない特徴です。

最後に、これは好みになりますが、せいろで蒸すと木の香りが付きます。
杉や檜など木の香りを感じたいという方はぜひ、好みの香りの木でできたせいろを探してみるのも良いかもしれません。

コラム担当者(杉村)のオススメ商品
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蒸気をしっかり通して
料理もきれいに仕上がります。
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旬の時期に収穫した原料を
スチーム加工し空冷しました。
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もちもちの皮から溢れ出す
じゅ~し~スープ。
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1個あたり約28gの
ジャンボサイズのシューマイです。
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選別したもち米を
竹の葉で丁寧に包んだ
本格的なちまきです。
今回はせいろを特集しました。
ちょっと手がかかるけれど食材の旨味を引き出し・冷めても美味しさをキープしてくれる「せいろ」。
2025年のトレンドと言われるじゃがいもそっくりな蒸し料理「カムジャパン」、さつまいものような見た目の「コグマぱん」もせいろで提供されるので、今後もせいろ料理から目が離せません!
最近では低価格帯の商品を扱うお店も多いようですので、春野菜の美味しいこの季節に試してみてはいかがでしょうか?

最後までご覧頂き、ありがとうございました。
次回も、ちょっと役立つ情報をお伝えしていきます。